大和物語 ====== 第49段 また同じ御門斎院の皇女の御もとに菊に付けて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== また、同じ御門((宇多天皇。[[u_yamato048|前段]]参照))、斎院の皇女((宇多天皇第三皇女君子内親王))の御もとに、菊に付けて、   ゆきて見ぬ人のためにと思はずは誰か折らましわが宿(やど)の菊 斎院の御返事、   わが宿に色をりとむる君なくばよそにもきくの花を見ましや ===== 翻刻 ===== 又おなしみかと斎院の御この御もとに きくにつけて ゆきてみぬひとのためにとおもはす はたれかをらまし我やとのきく さい院の御返事 我やとにいろをりとむるきみなくは よそにもきくの花をみましや/d25l