大和物語 ====== 第26段 桂の皇女いとみそかに逢ふまじき人に逢ひ給ひたりけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 桂の皇女(みこ)((宇多天皇皇女孚子内親王。[[u_yamato020|第20段]]参照。底本「かつらきの御こ」とあるのを諸本により訂正。))、いとみそかに、逢ふまじき人に逢ひ給ひたりけり。 男のもとに、詠みておこせ給へりける。   それをだに思ふこととてわが宿を見きとな言ひそ人の聞かくに となんありける。 ===== 翻刻 ===== かつらきの御こいとみそかにあふましき/d16l ひとにあひたまひたりけりおとこの もとによみてをこせたまえりける それをたにおもふこととて我や とをみきとないひそ人のきかくに となんありける/d17r