大和物語 ====== 第12段 同じおとどかの宮を得奉り給ひて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 同じ大臣(おとど)(([[u_yamato011|前段]]の源清蔭))、かの宮((醍醐天皇皇女韶子内親王))を得(え)奉り給ひて、御門((宇多天皇))のあはせ奉り給ひたりけれど、始めごろ、忍びてよなよな 通ひ給ひけるころ、帰りて、   明くといへば静心(しづごころ)なき春の夜(よ)の夢とや君を夜(よる)のみは見ん ===== 翻刻 ===== おなしおととかのみやをえたてまつり 給てみかとのあはせたてまつり給た りけれとはしめころしのひてよなよな かよひたまひけるころかへりて/d11r あくといへはしつこころなき春のよ のゆめとやきみをよるのみはみん/d11l