大和物語 ====== 第10段 監の命婦堤にありける家を人に売りて後・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 監の命婦(([[u_yamato008|第8段]]参照))、堤(つつみ)にありける家を人に売りて後、粟田といふところに行きけるに、その家の前を渡りければ、詠みたりける。   ふるさとをかはと見つつも渡るかな淵瀬(ふちせ)ありとはむべも言ひけり ===== 翻刻 ===== 監の命婦つつみにありけるいへをひとに うりてのちあはたといふところにいき けるにそのいへのまへをわたりけれは よみたりける/d10r ふるさとをかはとみつつもわたるかな ふちせありとはむへもいひけり/d10l