徒然草 ====== 第13段 一人灯のもとに文を広げて見ぬ世の人を友とするぞ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 一人、灯(ともしび)のもとに文を広げて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなう慰(なぐさ)むわざなる。 文は文選のあはれなる巻々。白氏文集。老子の詞(ことば)。南華の篇((『荘子』。『南華真経』と呼ばれた。))。 この国の博士どもの書けるものも、いにしへのは、あはれなること多かり。 ===== 翻刻 ===== ひとり灯のもとに文をひろけて。見ぬ 世の人を友とするぞこよなうなぐさむ/w1-11l http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0011.jpg わざなる。文は文選のあはれなる巻々。 白氏文集。老子のことば。南華の篇。 此国の博士どものかける物も。いにし へのはあはれなる事おほかり/w1-12r http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0012.jpg