徒然草 ====== 第5段 不幸に愁へに沈める人の頭おろしなど・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 不幸に愁へに沈める人の、頭(かしら)おろしなど、ふつつかに思ひ取りたるにはあらで、あるかなきかに門さしこめて、待つこともなく明かし暮らしたる、さるかたにあらまほし。 顕基中納言((源顕基))の言ひけん、配所の月罪なくて見んこと(([[:text:hosshinju:h_hosshinju5-08|『発心集』5-8]]・[[:text:senjusho:m_senjusho04-05|『撰集抄』4-5]]参照。))、さも思えぬべし。 ===== 翻刻 ===== 不幸に愁にしづめる人のかしらお ろしなど。ふつつかに思ひとりた るにはあらで。有かなきかに門さしこ めて。まつこともなく明し暮したる。 さるかたにあらまほし。顕基中納言/w1-5l http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0005.jpg のいひけん。配所の月罪なくて見ん 事さも思えぬべし/w1-6r http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0006.jpg