とはずがたり ====== 巻2 15 新院本院御花合の勝負といふことありて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[towazu2-14|<>]] 新院((亀山院))・本院((後深草院))、御花合(はなあはせ)の勝負といふことありて、知らぬ山の奥まで尋ね求めなど、この春は暇(いとま)惜しきほどなれば、うちかくろへたる忍びごと((雪の曙との密会))どももかなはで、おぼつかなさをのみ書き尽す。今年は御所にのみつと候ひて、秋にもなりぬ。 [[towazu2-14|<>]] ===== 翻刻 ===== もかへりぬ新院本院御はなあわせのせうふといふ事あり てしらぬ山のおくまてたつねもとめなとこの春はいとま おしきほとなれはうちかくろへたるしのひ事とももかなはて おほつかなさをのみかきつくすことしは御所にのみつと候て秋 にも成ぬなか月の中の十日あまりにやせむせう寺の大納言/s82r k2-34 http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100218515/viewer/82 [[towazu2-14|<>]]