とはずがたり ====== 巻2 14 さても有明の月の御もとより思ひかけぬ伺候の稚児のゆかりを尋ねて御文あり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[towazu2-13|<>]] さても、有明の月の御もとより、思ひかけぬ伺候の稚児のゆかりを尋ねて、御文あり。 思はずに、まことしき御心ざしさへあれば、なかなかむつかしき心地して、御文にては時々申せども、みづからの御ついではかき絶えたるも、いぶせからずと思はぬとしもなくて、また年も返りぬ。 [[towazu2-13|<>]] ===== 翻刻 ===== うれしかりけむとをしはかられしかさても有明の月 の御もとよりおもひかけぬしこうのちこのゆかりをたつね て御ふみありおもはすにまことしき御心さしさへあれは 中々むつかしき心地して御ふみにては時々申せとも身つからの御つゐては/s81l k2-33 http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100218515/viewer/81 かきたえたるもいふせからすとおもはぬとしもなくて又とし もかへりぬ新院本院御はなあわせのせうふといふ事あり/s82r k2-34 http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100218515/viewer/82 [[towazu2-13|<>]]