[[index.html|醒睡笑]] 巻8 祝ひすました ====== 17 古相国駿河の御城出で来たる祝ひに三百韻の連歌興業なされし時・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho8-169|<>]] 古相国((徳川家康))、駿河の御城((駿府城))出で来たる祝ひに、三百韻の連歌興業なされし時、板倉六右衛門入道正佐((板倉正佐))、巻頭の発句に、   なみ木ただ花はつぎつぎの盛りかな とありければ、相国、大いに御感(ぎよかん)ありて、すなはちその懐紙を持たせのぼせ、玄旨法印((細川幽斎))へ見せ参らせられしにも、称美ななめならず候ひし。 されば、右の発句、言葉の縁にたがはず、御子孫繁栄のめでたき、もつとも祝ひすまいた。 [[n_sesuisho8-169|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 古相国駿河の御城出来たるいわひに三百   韻の連哥興業なされし時板倉六右衛門   入道正佐巻頭の発句に    なみ木たた花はつきつきの盛かな   とありけれは相国大に御感ありてすなはち   其懐紙をもたせのほせ玄旨法印へ見せ   参らせられしにも称美不斜さふらひし   されは右の発句ことはの縁にたかはす御子孫繁   栄のめてたきもつとも祝すまいた/n8-67l