[[index.html|醒睡笑]] 巻8 頓作
====== 67 三藐院殿へ春可祗候して侍りし・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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三藐院殿(さんみやくゐんどの)((近衛信尹))へ、春可、祗候(しこう)して侍りし。御庭前(ごていぜん)の桜、やうやく開くあり。「一句つかまつれ」と仰せあれば、
かすむ目に通すや針の糸桜
と申したれば、「さらば、われも、
咲かぬ間を待つやしんく((真紅・辛苦))の糸桜
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===== 翻刻 =====
一 三藐院殿へ春可祗候して侍りし御庭
前の桜漸ひらくあり一句仕れと仰あれは
かすむめにとをすやはりの糸桜
と申たれはさらは我も
さかぬまをまつやしんくの糸桜/n8-28l