[[index.html|醒睡笑]] 巻8 頓作 ====== 44 大閤御所風呂に御入りありつるを・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho8-043|<>]] 大閤御所((豊臣秀吉))、風呂に御入りありつるを、蜂屋伯耆守、「御垢に参らん」とて吹かれけるやう、「知行くれい、知行くれい、知行くれい、知行くれい」と拍子にかかり興を尽くされし。 そのまま蜂屋をとらへ、「ぜひ吹かん」と仰せある。さまざま辞退せらるるを、無理に吹かせ給ふやう、「奉公せい、奉公せい、奉公せい、奉公せい」と。 作意の早さ、短舌(たんぜつ)に延べ((「延べ」は底本表記「伸」))がたし。 [[n_sesuisho8-043|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 大閤御所風呂に御入ありつるを蜂屋伯耆守   御垢に参らんとてふかれけるやう知行くれい知行くれい   知行くれい知行くれいと拍子にかかり興をつくされし其儘   蜂屋をとらへ是非ふかんとおほせある様々辞   退せらるるを無理にふかせ給ふやう奉公せい奉公せい   奉公せい奉公せいと作意のはやさ短舌に伸かたし/n8-19l