[[index.html|醒睡笑]] 巻7 謡
====== 23　熊野に向かひこれは平の宗盛にて候ふと自慢して申されけれど・・・ ======

===== 校訂本文 =====

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「熊野(ゆや)((謡曲「熊野」のシテ。宗盛の妾))に向かひ、『これは平の宗盛((平宗盛))にて候ふ』と自慢して申されけれど、熊野は一向さほどに思はなんだればこそ。いや、『それはこしじ、われはまた((越路・小指似(小さな陰茎)。熊野「花を見すつる雁のそれは越路我はまた、東に帰る名残かな」。))』とこないたほどに」。

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===== 翻刻 =====

  一　ゆやにむかひ是は平の宗盛にて候と自慢(しまん)／n7-42l

  
  　　して申されけれとゆやは一向さほとにおも
  　　はなんだれはこそいやそれはこしぢわれは
  　　まだとこないたほとに／n7-43r