[[index.html|醒睡笑]] 巻6 児の噂 ====== 12 振舞ひのありし時あふをまれとや児大きに食を過ぐし・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho6-011|<>]] 振舞ひのありし時、あふをまれとや、児(ちご)大きに食を過ぐし、起きてゐるまでもかなはず、ひらに臥してうなりゐけるを、三位(さんみ)見付け、「食(しよく)胸になづんて苦しむには、大根をおろし、その汁を飲めば、胸くつろぐ」と言ふ。児にそのよし言ひふくめければ、「そのころよからん。さりながら、何たる薬にてもあれ、口へ入れんやうはなし。おろしてなりとも、そのままなりと、胸の上に置く了見をしてたび候へ」と。 [[n_sesuisho6-011|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 振舞のありし時あふをまれとや児大に   食を過しおきてゐるまてもかなはすひらに/n6-8l   ふしてうなりゐけるを三位見つけ食胸に   なつんてくるしむには大根をおろし其汁   をのめはむねくつろくといふちこに其よし   いひふくめけれは其比よからんさりなからな   にたる薬にてもあれ口へいれんやうはなし   おろしてなりともそのままなりとむね   の上にをくれうけんをしてたび候へと/n6-9r