[[index.html|醒睡笑]] 巻4 そでない合点
====== 20 なにへんともなき者ども三人連れだち清水へ参り・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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なにへんともなき者ども、三人連れだち清水((清水寺))へ参り、道にて先に行く男(おとこ)、「あの清水の観音は、何観音といふものぞ。奇特(きどく)に人の尊(たつと)むことや」と。次なる者が、「さだめて釈迦か薬師が親類の観音であらうまでよ」と。あとなる男、頭(あたま)を振り、大きに感じ、「とかく物知りと連れ立たねば理(り)がすまぬ」と。
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===== 翻刻 =====
一 なにへんともなき者ども三人つれたち清/n4-43l
水へ参りみちにて先に行(ゆく)男(おとこ)あの清水
の観(くわん)音はなに観音といふ物ぞ奇特(きとく)に人の
たつとむ事やと次なる者がさためて尺迦か
薬師か親類(しんるい)の観音てあらふまてよと跡
なる男あたまをふり大に感(かん)しとかく物
しりとつれだたねは理がすまぬと/n4-44r