[[index.html|醒睡笑]] 巻2 賢だて
====== 8 目医者ありその身の目は腐りてゐながら目薬は天下一也と自慢し・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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目医者あり。その身の目は腐りてゐながら、「目薬は天下一也」と自慢し、「一度させば、かすみ晴るる。二度させば、まけも切るる((「切るる」は底本「きると」。諸本により訂正。))」など広言せしを、「さて、そなたの目は何とて治らぬ」。「されば、わが薬妙なればこそ、頬先にてとどめたれ。さなくば頤(おとがひ)までも腐りなん」と。
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===== 翻刻 =====
一 目医者あり其身の目はくさりてゐながら
めくすりは天下一也としまんし一度させは
かすみはるる二度させばまけもきるとなと
広言せしを扨そなたの目は何とてなを
らぬされはわか薬妙なれはこそ頬先にて
とどめたれさなくは頤まてもくさりなんと/n2-50r