[[index.html|醒睡笑]] 巻2 吝太郎(しはたらう)
====== 20 有銭の家主あり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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有銭(うせん)の家主(いへぬし)あり。夏六月下旬のころ、遊山翫水(ゆざんぐわんすゐ)の帰りに、わが門の下を見れば、黒犬のゆたかに肥えたるが、余念(よねん)もなく四足(しそく)を伸ばし臥したるを見付け、主人の語るを聞けば、「けなりの黒犬や。夏米を虫の食らふも知らいで」と。
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===== 翻刻 =====
一 有銭の家主あり夏六月下旬の比遊山翫水
の帰りに我か門の下を見れは黒犬のゆた
かに肥たるがよねんもなく四足を伸ふし
たるを見付主人の語を聞はけなりの/n2-46l
黒犬や夏米を虫のくらふもしらいてと/n2-47r