[[index.html|醒睡笑]] 巻2 躻(うつけ) ====== 10 ある人銭を埋む時かまへて人の目には蛇に見えて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho2-041|<>]] ある人、銭を埋(うづ)む時、「かまへて、人の目には蛇に見えて、わが見る時ばかり銭になれよ」と言ふを、内の者聞きゐて、銭を掘りて取り替へ、蛇を入れて置きけり。 件(くだん)の亭主、後に掘りて見れば蛇あり。「やれ、俺じや。やれ、見忘れたか」と幾度(いくたび)も名乗りつるこそ聞きごとなれ。 [[n_sesuisho2-041|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 有人銭をうつむ時かまへて人の目には蛇に見   えてわか見る時斗銭になれよといふを内   の者聞居て銭をほりてとりかへ蛇をいれて/n2-26l   をきけり件の亭主後にほりて見れは蛇有   やれをれしややれ見忘れたかと幾度もなのり   つるこそ聞事なれ/n2-27r