[[index.html|醒睡笑]] 巻1 謂へば謂はるる物の由来 ====== 28 豆腐を串に刺して焙るをなど田楽とはいふ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho1-027|<>]] 豆腐を串に刺して焙(あぶ)るを、など田楽(でんがく)とはいふ。 されば田楽の姿、下には白袴を着、その上に色ある物をうちかけ、鷺足(さぎあし)に乗り、踊る姿、豆腐の白に味噌を塗りたてたるは、その((底本「おの」に「そのか」と朱書で傍注。傍注に従う。))舞ふ体(てい)に似たるゆゑ、田楽といふにや。 夢庵((肖柏))の歌に、   高足(たかあし)を踏みそこなへる面目(めんぼく)を灰にまぶせる冬の田楽 [[n_sesuisho1-027|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 豆腐を串にさして焙(あふ)るをなと田楽(てんかく)とはいふ/n1-14l   されば田楽のすがた下には白袴(はかま)をき其上   に色ある物をうちかけ鷺足(さぎあし)にのりおとるす   かた豆腐の白に味噌をぬりたてたるはおの(そのか)まふ   ていに似たるゆへ田楽といふにや夢庵の歌に    たかあしをふみそこなへるめんぼくを    はひにまぶせる冬のでんかく/n1-15r