無名抄 ====== 第60話 俊恵秀歌 ====== ===== 校訂本文 ===== ** 俊恵秀歌 ** (([[u_mumyosho059]]の続き))そのついでに、「わが歌の中に、   み吉野の山かき曇り雪降れば麓(ふもと)の里はうちしぐれつつ これをなん、かのたぐひにせんと思ひ給ふる。もし、世の末におぼつかなく言ふ人もあらば、『かくこそ言ひしか』と語り給へ」とぞ。 ===== 翻刻 ===== なりとそそのつゐてにわか哥の中に 俊恵秀歌 みよしのの山かきくもりゆきふれは ふもとのさとはうちしくれつつ これをなんかのたくひにせんとおもひ給ふるもし 世のすゑにおほつかなくいふ人もあらはかくこそいひ しかとかたり給へとそ/e50r