[[index.html|伊勢物語]] ====== 第68段 昔男和泉の国へ行きけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[sag_ise067|<>]] 昔、男、和泉の国((住吉の郡は正しくは摂津国。))へ行(い)きけり。住吉の郡(こほり)、住吉の里、住吉の浜を行くに、いとおもしろければ、おりゐつつ行く。ある人、「住吉の浜と詠め」と言ふ。   雁鳴きて菊の花咲くあきはあれど春のうみ辺にすみよしの浜 と詠めりければ、みな人々詠まずなりにけり。 [[sag_ise067|<>]] ===== 挿絵 ===== {{:text:ise:isepic33.jpg}} ===== 翻刻 ===== むかしおとこいつみのくにへいきけり 住よしのこほり住吉のさとすみよし のはまをゆくにいとおもしろけれはおり ゐつつゆくある人すみよしのはまとよ めといふ   かりなきて菊のはなさく秋はあれと   春のうみ辺にすみよしのはま とよめりけれはみなひとひとよますなり にけり/s77l https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/77?ln=ja 【絵】/s78r https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/78?ln=ja