[[index.html|伊勢物語]]
====== 第18段 昔なま心ある女ありけり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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昔、なま心ある女ありけり。男、近うありけり。女、歌詠む人なりければ、「心見ん」とて、菊の花のうつろへるを折りて、男のもとへやる。
紅(くれなゐ)ににほふはいづら白雪の枝もとををに降るかとも見ゆ
男、知らず詠みに詠みける、
紅ににほふがうへの白菊は折りける人の袖(そで)かとも見ゆ
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===== 挿絵 =====
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===== 翻刻 =====
むかしなま心ある女ありけり男ちかう有/s29r
けり女うたよむひとなりけれはこころ
みんとてきくの花のうつろへるをお
りておとこのもとへやる
くれなゐににほふはいつら白雪の
えたもとををにふるかとも見ゆ
おとこしらすよみによみける
紅ににほふかうへのしら菊は
おりける人のそてかともみゆ/s29l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/29?ln=ja
【絵】/s30r
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/30?ln=ja