[[index.html|古今著聞集]] 魚虫禽獣第三十
====== 683 寛治五年十月六日殿上人所の衆滝口小舎人左右を分かちて小鳥合のことありけり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
寛治五年十月六日、殿上人・所の衆・滝口・小舎人、左右を分かちて、小鳥合(ことりあはせ)のことありけり。公卿は参られず。殿下((藤原師実))・三位中将((藤原基忠))ばかりぞ候はれける。
殿上人、左方、頭中将仲実朝臣((藤原仲実))、右方、中将宗通朝臣((藤原宗通))以下、夏の袍(はう)どもに冬の指貫をぞ着たりける。左勝ちて、殿上にとまりて、朗詠・今様・猿楽などありけり。右はみな逃げ散りにけり。
小鳥は後に院へ参らせられにけり。くはしくは別記にあり。
===== 翻刻 =====
寛治五年十月六日殿上人所衆瀧口小舎人左右を
わかちて小鳥合の事ありけり公卿はまいられす殿
下三位中将はかりそ候はれける殿上人左方頭中将
仲実朝臣右方中将宗通朝臣以下夏の袍ともに
冬の指貫をそきたりける左勝て殿上にとまりて
朗詠今様猿楽なとありけり右はみな逃ちりにけり
小鳥は後に院へまいらせられにけり委は別記にあり/s535r
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/535