[[index.html|古今著聞集]] 蹴鞠第十七
====== 415 順徳院御位の時高陽院殿に行幸なりて御逗留の日御鞠ありけり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
順徳院((順徳天皇))御位の時、高陽院殿に行幸なりて御逗留の日、御鞠ありけり。
主上・院((後鳥羽上皇))・関白殿((近衛家実))・前太政大臣殿((藤原頼実))・中納言忠信卿((藤原忠信))・有雅卿((源有雅))・刑部卿宗長卿((藤原宗長))・右兵衛督雅経朝臣((藤原雅経))などなり。
刑部卿、衣冠にて上げ鞠つかまつりけり。そのほかみな直衣(なほし)なり。雅経朝臣、赤帷(あかかたびら)を着たりけり。猫掻(ねこがき)を敷かれたり。この人数ありがたきためしなるべし。
===== 翻刻 =====
順徳院御位の時高陽院殿に行幸成て御逗留
の日御鞠ありけり主上院関白殿前太政大臣殿
中納言忠信卿有雅卿刑部卿宗長卿右兵衛督雅経
朝臣等也刑部卿衣冠にて上鞠仕けり其ほかみな
直衣なり雅経朝臣赤帷をきたりけりねこか
きをしかれたり此人数ありかたきためしなるへ
し/s314l
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