[[index.html|古今著聞集]] 釈教第二 ====== 54 少将の聖も大原山の住人なり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 少将の聖((源時叙・寂源))も大原山の住人なり。三十余年常行三昧を行せられける間に、毘沙門天王、形をあらはして上人を守護し給ひけり、その影像を等身に図絵して、今に勝林院に安置せられたるなり。 この上人、臨終の時は、勝林院に常行三昧行ひける時、西方より紫雲現じて、堂の内へ入ると見るほどに、肉身ながら見えず。即身成仏の人にや。(往生伝にはかくはなし。委しくこれを尋ぬべし。) ===== 翻刻 ===== 少将の聖も大原山住人也卅餘年常行三昧を行せ/s51l http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/51 られける間に毘沙門天王形をあらはして上人を守 護し給けり其影像を等身に図絵していまに勝林 院に安置せられたるなり此上人臨終の時は勝林院 に常行三昧行ける時西方より紫雲現して堂の 内へ入とみる程に肉身なから見えす即身成仏の人 にや(往生伝にはかくはなし委可尋之)/s52r http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/52