[[index.html|古今著聞集]] 釈教第二 ====== 47 念仏三昧修することは上古には稀なりけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 念仏三昧修することは、上古には稀(まれ)なりけり。天慶よりこのかた、空也上人勧め給ひて、道場聚落(しゆうらく)この行盛んにて、道俗男女あまねく称名をもつぱらにしけり。これしかしながら上人化度衆生の方便なり。 市の柱に書き付け給ひける、   一度(ひとたび)も南無阿弥陀仏と言ふ人の蓮(はちす)の上にのぼらぬはなし ===== 翻刻 ===== 念仏三昧修する事は上古には稀也けり天慶より このかた空也上人すすめ給て道場聚落比行盛にて道 俗男女普く称名を専にしけり是併上人化度衆生 の方便也市の柱にかきつけ給ける/s43l http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/43   一たひも南無阿弥陀仏といふ人の蓮の上にのほらぬはなし/s44r http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/44