[[index.html|古今著聞集]] 神祇第一 ====== 21 仁安元年六月仁和寺の辺なりける女の夢に・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 仁安元年六月、仁和寺の辺なりける女の夢に、天下の政(まつりごと)、不法なるによりて、賀茂の大明神、日本国を捨てて、他所へ渡らせ給ふべきよし見てけり。 同七月上旬、祝久継が夢にも同体に見てけり。 これによりて、泰親((安倍泰親))・時晴((安倍時晴。底本、「晴」に「はる」と傍書あり。))を召して、占はせられければ、実夢のよし、おのおの申しけり。 ===== 翻刻 ===== 仁安元年六月仁和寺辺なりける女の夢に天下の政不 法なるによりて賀茂大明神日本国を捨て他所へわ たらせ給へきよしみてけり同七月上旬祝久継か夢にも/s22l http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/22 同体にみてけりこれによりて泰親時晴(はる)をめして うらなはせられけれは実夢のよし各申けり/s23r http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/23