====== 平中物語 ====== へいちゅうものがたり ===== 概要 ===== 平仲物語とも書く。 [[平安時代]]中期に成立した、三十八段からなる[[歌物語]]。内容は「色好み」の平中([[平貞文]])を主人公とした話だが、貞文と併称される色好みである、[[在原業平]]を主人公のモデルとする『[[伊勢物語]]』とは違い、滑稽味のある話が多い。 ===== 諸本 ===== 完本は静嘉堂文庫本のみの[[孤本]]。 ほかに、御巫本[[大和物語]]に一部が混入しており、『[[源氏物語]]』の注釈『[[河海抄]]』に貞文日記として、[[異本]]の[[逸文]]が引用されている。 ===== 参考文献 ===== ==== 電子テキスト ==== * [[:text:heichu:index.html]](やたナビTEXT) ==== 注釈など ==== * 『平中物語新講』(目加田さくを・武蔵野書院・昭和32年3月) * 日本古典全書『平中物語 [[和泉式部日記]] [[篁物語]]』(山岸徳平・朝日新聞社・1959年5月) * 『平中全講』(萩谷朴・同朋舎・1959年10月) * 角川文庫『平中物語』(萩谷朴・角川書店・昭和35年4月) * 日本古典文学大系『平中物語 [[篁物語]] [[浜松中納言物語]]』(遠藤嘉基・岩波書店・昭和39年5月) * 『校注平中物語』(山田巌 水野清 木村晟・1970年5月) * 静嘉堂文庫本の影印・翻刻・五つの注釈書の対校