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- 第25話 中将の垣内
- ==== ** 中将の垣内 ** 河内(かうち)の国高安の郡に、在中将の通ひ住みけるよしは、かの伊勢物語に侍り。 されど、その跡いづくとも知らぬを、かしこの土民の説に、「その跡定かに侍り」となん。今... ===== 中将ノ垣内 かうちの国たかやすのこほりに在中将のかよひ すみけるよしはかの伊勢物語に侍りされとそ のあといつくともしらぬをかしこの土民の説にその あとさたかに侍へりとなん
- 第32話 腰句の終のて文字難事
- 聞きにくきものなり』と、口くち開かすべくもなく難ぜられければ、俊頼はともかくも言はざりけり。その座に伊勢の君琳賢がゐたりけるなん、『異(こと)やうなる証歌こそ、一つ覚え侍れ』と言ひ出でたりければ、『いでい... ききにくき物なりとくちあかす へくもなく難せられけれは俊頼はともかくも いはさりけりその座に伊勢のきみ琳賢か ゐたりけるなんことやうなる証歌こそひとつ おほえ侍れといひいてたりけれはいてい
- 第75話 仮名筆
- 書くことは、歌の序は古今の仮名の序を本(もと)とす。日記は大鏡のことざまを習ふ。和歌の詞(ことば)は伊勢物語、並びに後撰の歌の詞をまねぶ。物語は源氏に過ぎたる物はなし。みなこれらを思はへて書くべきなり。い... かくことは哥の序は古今のかなの 序を本とす日記はおほかかみのことさまをならふ 和歌のことはは伊勢物かたりならひに後撰の 哥のことはをまねふ物かたりは源氏にすきたる 物はなしみなこれらをおも