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- 11 いかにもまつたき福人あり茶の湯といふには何がいるものぞやと・・・
- るものぞや」と。「数寄(すき)には第一の嗜(たしな)み、茶壺候ふよ」。「さあらば、一つ求めたい」。「伊勢より尋ね出でしこれは、藤助郎とて良き壺」と言ふを、代八貫に買取り、福人秘蔵(ひさう)し、名を「平家法華経伊勢物語」と付けたり。 人、その故事を問へば、「平家とは家((箱))がひらさに、法華経とは八貫((八貫・八巻))に買ふ。壺の出処(しゆつしよ)は伊勢物なり。わざとさしたる家((あつらえた箱))にてなければ、持ち歩くたび、かたりかたりと鳴るほどに」。... 5l にはなにか入物ぞやと数寄には第一の嗜茶 壺(つぼ)候よさあらは一つもとめたい伊勢より尋出し これは藤助郎とてよき壺といふを代八貫に かひとり福人秘蔵し名を平家法華経
- 28 筆者を頼み伊勢物語を写させけるに・・・
- [[index.html|醒睡笑]] 巻1 鈍副子 ====== 28 筆者を頼み伊勢物語を写させけるに・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho1-124|<<P... .html|『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho1-126|NEXT>>]] 筆者を頼み伊勢物語を写させけるに、「昔男」といふを仮名に「むし男」と書き、「か」の字を落したり。 主人見付け、「... -126|NEXT>>]] ===== 翻刻 ===== 一 筆者(ひつしや)を頼(たの)み伊勢物語を写させけるに昔 男と云をかなにむし男とかきかの字を落 したり主人見付最初の三字
- 1 何のとりえもなき者あり・・・
- する。武蔵鐙(むさしあぶみ)の下の句((武蔵鐙さすがにかけて頼むにはとはぬもつらしとふもうるさし(『伊勢物語』)の「とはぬもつらしとふもうるさし」))の心や、問ふもうるさき様なりしかば、小姓に言ひ教へ、「